


吾輩(わがはい)もネコである。名前は、マル。四国の愛媛県を3度も旅したクールなハチワレ猫として有名だ。最初の記憶は松山市の捨てネコカフェ。そこでアンナという人間の女の子と会い、道後の家で一緒に暮らすようになる。アンナはオレの大親友。人間たちがオレを「かわいくない」と言ってきても、アンナは一人「マルはクールなの!」と守ってくれた。でも、ある晩、窓の外から黒いメスネコがオレに告げた。「気高き者よ。その目で広い世界を見るのです──」
ニャーーーーーン! 体の奥底に震えを感じ、オレはアンナの家を飛び出した。ある時はあの日の黒ネコを探すため、ある時は病を治す秘密の泉を探すため、そしてある時は最高のダンスを踊るため。旅の途中、オレはいろんなものを見た。大切な仲間たちとの出会いと別れ、そして恋。冒険はいつだってオレに大切なものを教えてくれる。「もっと広い世界を見てみたい」。乗り込んだ船が向かった先は兵庫県。そこには五つの国があるという。きっと胸躍る体験が待っているに違いない──。
愛媛新聞と神戸新聞をまたにかけた、地方紙史上かつてない壮大なプロジェクトがここに始動。デブ猫マルの愛と哀しみの物語、ついに開幕!
神戸に住む小学4年生の女の子。祖父母の住む愛媛県から神戸に帰る船中で、マルと出会う。なぜかマルの言葉が理解できる。内気な性格だが、芯は強い。
神戸栄光教会に住み着く5匹のネコ。全員が外国出身。テーマ曲は『満月の夕』。
聖歌隊のクラリネット担当。シンディのパブの常連客だった。
聖歌隊のコーラス担当。シンディの恋人?ダンスも得意。
聖歌隊のアコーディオン担当。ピアノの腕はネコ界ナンバー1という評判。
異国から神戸の港に流れ着いた歌手。かつては港町の猫パブでアルバイトとして歌っていた。現在は神戸栄光教会の聖歌隊のメインボーカル。
聖歌隊の太鼓担当。牧師だった両親に反発し、デスメタルバンドのドラムに走った過去がある。座右の銘は「石のように転がる」。
語尾に必ず「ちゅー」を付けるおかしな話し方をするタコ。明石海峡の激しい潮流で育ったため、実は筋肉質。明石焼きは苦手。
個体番号「J33015」。通称「J」。明石のタコ、ハチベエの親友。コウノトリは一度は日本の空から姿を消したが、豊岡市での人工飼育によって復活した。Jを育てた飼育員は、野生に帰る時、あえて親しみを感じすぎないようにと名前を付けなかった。子宝を運んでくるという言い伝えを持つ。
赤穂城を根城にする47匹の猫たち。義理人情を大切し、結束が固い。一度火が付くと止まらない側面も。年に1度、大掃除のため、姫路城に登城する。
韋駄天の異名を持つ47ニャン士。仲間のタクミニャカミが猫ドロボウのぬれぎぬを着せられた際、姫路城から一昼夜走り続け、赤穂に一報をもたらした。赤生義士の1人、早水藤左衛門満尭(みつたか)がモデルといわれる。
47ニャン士のリーダー。陣太鼓がトレードマーク。普段は物静かだが、人望が厚い。実は寒がり。
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明石海峡を超えた西側のエリアが播州。ここの人たちは播州弁っていう独特の言葉を使っていたよ。最初はびっくりしたけれど、実は相手を思いやる言葉が多いんだ。「国宝」の姫路城がみんなの誇りで、白い城郭は青空に映えてまばゆかったゾ。
明石海峡を超えた西側のエリアが播州。ここの人たちは播州弁っていう独特の言葉を使っていたよ。最初はびっくりしたけれど、実は相手を思いやる言葉が多いんだ。「国宝」の姫路城がみんなの誇りで、白い城郭は青空に映えてまばゆかったゾ。
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オレの新たな旅の出発地だ。海から見た神戸の夜景はきれいだったなぁ。オレが立ち寄った〈神戸栄光教会〉のほかにも、イスラム教やユダヤ教っていう宗教の教会、お寺や神社もたくさんあったよ。色んな神様を信じている人たちが住んでいるんだって。だから世界の玄関ってよばれるのかな。
オレの新たな旅の出発地だ。海から見た神戸の夜景はきれいだったなぁ。オレが立ち寄った〈神戸栄光教会〉のほかにも、イスラム教やユダヤ教っていう宗教の教会、お寺や神社もたくさんあったよ。色んな神様を信じている人たちが住んでいるんだって。だから世界の玄関ってよばれるのかな。
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